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「統一戦線行動・「共産主義の危険」・ユンカー」レビュー

こんにちは、シタン先生です。


昨日は、久しぶりにとある勉強会の友人達と飲みました。

いや、もうね…飲まなきゃやってられないくらい病んでいたわけですよ(苦笑)

そこで、仲間達と話しているうちに、みんなそれぞれに進路の悩みを持っていることを知りました。

確かに、僕達(学部4年、学府2年)の、この時期は新たな進路に向かって踏み出す前ですから、進路が決定していたとしても色々な不安があるわけです。


何だかアレですね…自分だけ(院試組)が苦しい道を歩いているように思っていましたが、軽く思い上がっておりました(^^;


おいしく酒を飲み、楽しく会話する裏で、しんみり反省(苦笑)


この飲み会で、仲間達から熱く励まされ、また燃えてきました!!


仲間って本当にありがたいですね~(*´ー`)


かたや、私は仲間達に何もしてあげられなかったことを悔やんでしまうわけです(汗)


院試まであと少し、こうなったら悔いのないように突っ走るしかありませんね(´∀`)


今回は、院試対策として熊野直樹氏の「統一戦線行動・「共産主義の危険」・ユンカー」をレビューします。

では、いってみましょう。

熊野直樹「統一戦線行動・「共産主義の危険」・ユンカー -ヴァイマル共和国末期におけるドイツ共産党の農村進出と農村同盟-」『法政研究』70巻2号 2003年


※前提・背景となる知識がかなり必要とされますので、より深く理解されたい方は、当ブログのこちらの記事を参照して下さい。


<主要なアクター>

1.ドイツ共産党(KPD)
:コミンテルンの下部組織。当初は同じ源流(マルクスの思想)でありながら、袂を分かったドイツ社会民主党(SPD)を激しく攻撃するも、ヒトラーの台頭・ファシズムの危機を目の当たりにし、「反ファシズム統一戦線」を主張し、SPDと共に反ファシズム行動を起こす。その勢力拡大の一環として、農村勢力の取り込みを狙っていた。

2.ドイツ社会民主党(SPD):武装闘争・革命を主張するKPDとは異なり、議会制民主主義を擁護する中で合法性を保ちつつ政権奪取を目指す団体。

3.ユンカー(本稿では「ブランデンブルグ農村同盟」):富農。より具体的に言えば、土地を所有し小作人に土地や金を貸す経済的には比較的豊かな農家。思想的には保守的である。「共産党の農村進出」や「経済危機」に危機感を抱いた彼らは、政府を突き上げるも、満足のいく結果が得られなかったことから、次第に反体制になり、最終的にはヒトラー内閣成立の一要因ともなる。

4.国家国民党:ユンカーの利益代表

5.農業労働者:小作農。世界恐慌をきっかけに生活の危機に見舞われ、次第に反体制的、社会主義イデオロギーに親和的になる。ユンカーは、これに危機感を募らせていた。


<本稿の目的>
 「共産党の農村での組織的なアジテーションの実態と、それに対する全国農村同盟内のユンカーの危機感との相互連関を中心に考察」し、さらに「『共産主義の危険』という危機感が、ユンカーだけでなく、国家国民党やナチスの指導者によっても共有され、しかもその危機感が、彼らをしてヒトラー内閣へと結集せしめた様子」について検討する。


<本稿の要約>

はじめに
 ユンカーがヒトラー内閣の成立過程において積極的な役割を演じたというのは、これまでの研究で明らかにされてきた事実であるが、その理由については未だ一つの争点である。

 理由の一つとしては、ユンカーらがドイツ共産党の農村進出に対して「共産主義の危険」という形で深刻な危機感を抱いていており、その危機感がナチスやドイツ国民国家党にまで共有された事が挙げられる。しかし、具体的に共産党のどのようなアジテーションに対して危機感を抱いたかまでは明らかにされていない。

 そこで、本稿ではブランデンブルグ農村同盟(ユンカーらが所属していた団体 ※この他にも、様々な性質(政治色)を持つ農村団体が存在する)を例に、ユンカーの対応や危機感などを「共産党の反ファシズムの『エージェンシー行為』との関わりの中で」明らかにする。


第1節「反ファシズム行動」前におけるドイツ共産党と農村同盟
【1932年 共産党中央委員会「反ファシズム行動」の提起】
 「社会ファシズム」論から「反ファシズム統一戦線」論への路線変更(=「反ファシズム」のために、これまで敵対していたドイツ社会民主党との手を組むこと)
→農村における反ファシズム統一戦線が活性化

※ただし、1932年前から共産党は農村でプロパガンダ活動を展開しており、ユンカーはこの頃から多少の危機感は有していた。また、曾孫同盟は共産党が暴力的で急進的な運動を展開するのではないかと危惧していた(「差し迫る危険」)。

共産党=「共産主義的な労働者細胞」(共産主義=世界規模での労働者連帯~労働者による独裁)(細胞…共産党を頂点とするヒエラルヒー構造(?)<自信ないです 汗>)
※共産主義のプロパガンダは、主に都市部で盛んになされていたが、次第に農村にも浸透していた。

農村同盟=ナショナルな労働者細胞の建設(特定の国(民族)を構成する、一部の細胞としての農村労働者としての意義を協調)


第2節「反ファシズム行動」後におけるドイツ共産党と農村同盟
【「反ファシズム行動」の展開】
 共産党(細かく言えば「ベルリン・ブランデンブルク地区の共産党」)のイニシアチブによって、都市(工場労働者など)と農村の反ファシズム統一戦線が提唱される。プロパガンダ用のマニュアルが作成される。
→SPD系ならびにキリスト教系の農業労働者の団体を取り込もうとする。

 1932年、共産党「反ファシズム統一戦線」論から「社会ファシズム」論へのサイドの方針転換がなされた。
→「パーペン・クーデター」(※1)の際、KPDとSPDが対立。
 このように政党レベルでは対立が再燃し、そのために「反ファシズム」というスローガンは後景に退くものの、農村レベルではその後も統一戦線行動を展開していた。

【小・零細農民を襲う「地代・利子の値上げ」、「税金」、「強制競売」】
 この頃、経済危機(農村恐慌)に伴い農民の生活が圧迫されていた。共産党は、このような日常的な不満と、政治的な要求を結びつけるように画策する(→農民委員会)。一方、それとは別に農民の自発的な行動により「強制競売」に反対する自助的な団体である「緊急共同体」が結成された。
→これにともない、ブランデンブルグ農村同盟は崩壊の危機に瀕し、その危機感(「共産主義の危機」)は国家国民党の積極的な行動を誘発する。


第3節「共産主義の危機」とヒトラー内閣
【農村における共産党の躍進】
→「共産主義の危機」が国家国民党やナチスによって認識される。しかし、そんな中農村恐慌は進み、現金収入がなく利子や税金が払えない農民は、ますます急進的になっていった。

【農村同盟・国家国民党の行動】
 国家国民党党首フーゲンベルクは、大統領ヒンデンブルクに「差し迫った危険」(=共産主義化した農民による一揆)と対策の必要性を強調。全国農村同盟幹部もシュライヒャー首相に対策を依頼。

 しかし、自由貿易の立場であるシュライヒャーでは、農業界の危機を解決できないと判断した全国農村同盟や国家国民党は、シュライヒャー内閣を攻撃し、ヒトラー内閣樹立に向けて活動するようになる。

 その流れを受けてヒトラー内閣が成立するが、ヒトラーも共産党に対して強い危機感を抱いていた。
→「ドイツ国民を保護するための大統領緊急令」(…内務相の判断のみで、共産党の集会やデモを禁止、機関誌を強制的に休刊・廃刊に追い込む)


おわりに
 農村における共産党の「反ファシズム行動」が、「共産主義の危機」としてユンカーや国家国民党、ナチスの危機感を助長し、逆説的にヒトラー内閣という右翼統一戦線を成立せしめる一要因となった。


<シタン先生のコメント>
 「反ファシズム」と「社会ファシズム」の狭間で協調と対立を繰り返すKPDとSPD、自身の生活の維持という立場で、ある程度の政治色を付けられながらも独自の行動をする小・零細農民の様子。イデオロギー的な不一致から、当初から共産党を敵視していた農村同盟が自信の組織の崩壊を前に、その利益代表である国家国民党を使いつつ、政府を突き上げ、ひいてはヒトラー政権を誕生させる様子がかなり分かりやすく描かれている。


といっても、かなり専門的なテーマですし、教科書レベルよりは難しい論文ですね(汗)


今回のレビューはこれで終了です。

『20世紀の戦争と平和』のレビューは、期間内にはできそうにないですねぇ…orz

本番まであと10日。最早できることも限られてきているので、今は自分のできることをコツコツするだけです。


今回も読んで下さりありがとうございました☆それでは♪


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テーマ : 歴史
ジャンル : 政治・経済

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