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『終わらない20世紀』レビュー(その9)

こんばんは、シタン先生です。

いよいよ、明日、大学院の願書を提出することにしました(少々遅め 汗)

ですが、悩みが一つ。

試験科目が、選択科目2科目なのですが、一つは「政治史」で確定。
もう一つを、「政治学」にするか「英語」にするかで迷っています。

実力・自信ともに「政治学」の方があります。ですが、募集要項には「英語を受験することが望ましい」との一文が…。
まぁ、強制ではないんですけどね、微妙ですよね「望ましい」って。
学生係に聞いてみたのですが、「文面通りに解して下さい」って…よく分からないですね。

ということで、いよいよ決断の時がきたのですが、「英語」で受験することにしました。

「英語」は入学後も使いますし、社会に出てからもきっと役に立ちます。
確かにピンチなのですが、今英語を勉強することは後々のことを考えるとチャンスなんじゃないかと思いまして。

まぁ、一度くらい失敗したって「なんくるないさ~(某CM風)」という思いもあります(笑)

勿論、受けるからには勝ちに行きますけどね(`・ω・´)


ということで、この場で宣言して腹も据わったところでレビューに入ります。

今回は『終わらない20世紀』第8章をレビューします。

あまり院試と関わりがないところだと思うので、短めのレビューになると思います(今度こそ)。

では、いってみましょう。


石川捷治・平井一臣[編] 『終わらない20世紀-東アジア政治史1894~-』 法律文化社 2003年


第Ⅳ部 変容のなかの持続-1970年~-

第8章 「冷戦下の開発と民主化-韓国の経験-」


<本章の目的>
 韓国における「開発反共体制が民主化されていく過程」を検討していく。

<本章の背景>
 アメリカを盟主とする西側陣営にいる国でありながら、韓国においては朴正熙政権という非民主主義的な政府が作られた。彼らは国家体制の維持が何よりも優先される目標であり、「反共体制」つまり「反共」・国防のために自由や民主気も制約を受けるとの立場を採った。ただし朴正熙政権の場合、クーデターで政権奪取したことから、政権の新たな正当化論理、すなわち「富国強兵」が「自由民主主義」に優先するという路線を打ち出すことが必要とされた(開発反共体制)。


<本章の要約>
【一 開発反共体制の形成】
 当初はクーデターという手段で政権を奪取した朴正熙であったが、憲法制定後は民政に復帰させることを約束していた。そこで、憲法制定後に大統領選挙・国会議員選挙が行われたが、民政復帰後も引き続き朴正熙が大統領となり、国会議員選挙でも与党民主共和党が過半数を獲得した。これは、「開発」と言う目標が、とりあえず国民の支持を集めた結果であると言える。

 朴正熙政権は経済のてこ入れのため日本からの資金調達を狙っていた。一方の日本政府も高度経済成長確保のための販路を拡大する意図を持っており、また植民地支配に関しての公式の補償を避けたいと思っていたため、ここで両者の利害が一致した。そして、日韓基本条約が調印される。また、この調印の背後にはアメリカの意向も強く反映していた。ちょうどベトナム戦争への介入を本格化させていたアメリカは、日本に韓国援助の「肩代わり」をさせようとしていたのである。韓国はベトナム戦争をきっかけに、日本からの援助を得た他、ベトナム戦争特需の恩恵にあずかり、朴正熙と民主共和党は再び国民からの支持を得た。


【二 体制の動揺と独裁の強化】
 単独で国会の三分の二もの議席を獲得した民主共和党は大統領三選を可能にする憲法改正を目論み、脅しなどの強硬な手段でそれを成立させた。しかし、これに対しては野党の反発の他に学生をはじめとする国民の中からも批判が起こった。また、開発路線に基づく工業化の進展と産業構造の変化は、一方で国内の社会不安や動揺をもたらしたが、朴正熙政権は権力を集中強化することでこれらの問題に対応しようとした。

 当初は東西冷戦の「最前線」という位置を利用していた韓国であったが、ベトナム戦争の膠着に伴い米中が接近したことに、朴正熙は危機感を持ち、以降、外交や軍事において大国の影響からの「自立」性を高める方向を追求する。このような状況を背景に、南北の直接対話が始まるが、結果的には進展しなかった。

 次第に独裁色を強める朴正熙であるが、この政治姿勢は国内のみならず国際社会からも批判されることになる。このころになると、民主化運動も活発化するが、それに対する強圧的な弾圧の繰り返しは、朴正熙を後戻りできない状況にまで追い込んでいた。


【三 挫折した民主化】
 ついに、1972年10月朴正熙が側近により暗殺される。これは、権力の空白をもたらしたが、同時に民主化の可能性を示唆するものだった。例えば、朴正熙政権下で民主化運動のために弾圧されていた金大中などの公民権が回復された。しかし実際に権力を握ったのは、朴正熙暗殺事件の捜査を行っていた全斗煥ら陸軍士官学校のグループであり、このころ光州事件が発生するなど、結局、非民主主義的な体制の継続に終わった。


【四 民主化への道】
 全斗煥政権のもとで弾圧された民主化運動は、徐々に再開され金泳三や金大中らが積極的に活動、これが国際社会からの圧力を引き出した。この圧力を受け、全斗煥政権は一定の「自由化」政策をとることになる。そして、金泳三は金大中とともに1985年1月に新韓民主党を結成、憲法の改正を求める。しかし、全斗煥政権は改憲を拒否、強硬な対決姿勢を見せるようになる。

 しかし、ソウル大学生拷問致死事件が明らかになり全斗煥政権への批判は更に強まり、ついに次期大統領であった盧泰愚が発表した「民主化宣言」を受け入れる。また、新憲法も承認、これによって大統領の直接選挙制、大統領権限の制限、任期の短縮などが行われることになった。


【むすびにかえて】
 1987年の盧泰愚当選以後も大統領の直接選挙制は維持され、金泳三、金大中ら民主化運動の一翼を担った人物が大統領になるなど、手続・制度としての民主制は一応の定着を見たと言える。また、経済的にも97年の経済危機・IMF支援があったとはいえ、96年にはOECDに加盟した。
 
 「開発反共体制」は開発=豊かさのためなら、自由民主主義が制約された「反共体制」も「やむをえない」というのが、その正当化の論理であったが、開発が進むにつれて、「やむをえない」という口実が崩れていくという皮肉な結果となった。つまるところ、開発という目標では自由民主主義を制約することはできなかったと言うことである。また、韓国における民主化の達成は、南北の分断という問題を改めて浮き彫りにした。21世紀を迎えた今でも南北の統一国家建設は「未完の課題」として残されている。その意味では、朝鮮半島の20世紀(冷戦)はまだ終わっていない。


<総評>
 目的は達成されており、「開発反共体制」の矛盾なども分かりやすく書かれている。しかし、アジアとの関わりという面からはそれほど書かれていないような印象を持った。もう少し、本書でこの章を扱う理由などが書かれていると、なお本書の意義を理解することができただろう。


今回は短めのレビューでしたね(^^)
最低限の要点は押えられると思うのですが、どうでしょうか?
皆さんが思う、レビューのポイントやアドバイスなどを頂けると助かります。


いよいよ、明日で「終わらない20世紀」レビューも終わります。
次は、どんな基本書をレビューしましょうか…。

※たぶん、次の基本書が決定するまでに、2冊くらい新書を紹介すると思います(簡単に)。

さて…今から願書を書きます!


今回も読んで下さりありがとうございました☆それでは♪


応援クリックで元気になります!!



終わらない20世紀―東アジア政治史1894~
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テーマ : 歴史
ジャンル : 政治・経済

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英語なんて慣れれば簡単さ~
がんば~

こーさん、お疲れ様です♪

あと一ヶ月で慣れることができるのか、語彙が増えるのだろうか、長文を素早く読めるのだろうか…、きりがないのでやめます(笑)

応援ありがとうございます!頑張りますよ♪

ではではノシ

こんばんは

レビューお疲れ様でした^^
私も英語苦手なので気持ちはわかります。
この記事を読んで
私ももっと英語の勉強をせねばと思いました><

シンさん、お疲れ様です☆

>私も英語苦手なので気持ちはわかります。
>この記事を読んで
>私ももっと英語の勉強をせねばと思いました><

25日に願書を提出したのですが、その後で指導教官とばったり。
(マジ)先生:「あぁ、シタン先生(本名)こんにちは」
シタン先生:「こんにちは、お久しぶりです」
(マジ)先生:「もう願書は出したの?」「選択科目は?」
シタン先生:「はい、英語で出しました(汗)」
(マジ)先生:「そうか~。やっぱり英語は大切だからねぇ。頑張って下さいね」
シタン先生:「はい!ありがとうございます!!」

…これで、本当に逃げられなくなりました(笑)

できることから、コツコツとするしかありませんね☆

ではでは、コメントありがとうございましたノシ

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