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『終わらない20世紀』レビュー

さて、日本戦も終了しました。少々抜け殻になってしまったシタン先生です。


昨日、いきなり新書レビューを掲載するという不手際をしてしまったので、つい今し方まで徹夜して、ようやくこのレビューを仕上げました(笑)


※w杯「チェコ×イタリア」、「日本×ブラジル」のレビューについては、本日23時頃のアップとなります。シタン目線で勝手気ままに書いております。ご期待下さい☆


それでは、レビューを始めます。今日は『終わらない20世紀-東アジア政治史1894~-』の序章です。

石川捷治・平井一臣[編] 『終わらない20世紀-東アジア政治史1894~-』 法律文化社 2003年

序「東アジアの『長い20世紀』政治史」

<本章の要約>
 まず、筆者はコロンブスを例にとって、我々の思考に潜む西洋中心史観(裏面としてのアジア蔑視、偏見)の存在を指摘する。そして、アジアに住む我々が、アジアの歴史をヨーロッパ中心史観で裁断していないかと指摘し、この概念からなるべく自由になり、そのもとで東アジアの歴史を見つめ直すことが必要だと主張する(=本書の目的)
※その質問について、以下本文から引用する。
「質問『1492年に起こった世界史的な出来事とは何か。次の二つの中から選んで答えよ。①コロンブスの新大陸発見 ②コロンブスのアメリカ到達』」(同書 1頁)

 しかし、本書の題名が「20世紀」という、ある種の西洋中心史観に基づく概念を使用していることに対しては、以下のような逆説的な説明をする。ニュアンスを理解して頂くために、ここでは本文を引用する。
「東アジアの20世紀を問題にするというのは、このこと自体、東アジアのヨーロッパ的価値の受容の深さを明確に物語っているのだ。それゆえ、東アジアのヨーロッパ化の一つの表れである20世紀という概念を逆にここでは利用して、この概念がさし示すタイムスパンのなかで、東アジアの歴史を垣間みていくという方法をここではあえてとることにしよう」(同書 7頁)

 次に筆者は、アジアにおいてヨーロッパ的価値が定着した時期について言及する。そして、これについては「西洋文明」を積極的に取り入れた日本が東アジア地域に近代的価値を強要し、一方で東アジアもヨーロッパの近代的価値であるはずのナショナリズムを用いてそれに抵抗した点を重視し、日清戦争以後であると考える。

 筆者によると、東アジアの冊封体制が崩壊し、新たなる国際秩序の模索がなされ、それと連動して各国の政治や社会に大きな変動が生じてくるのは1895年以降であった。これは「世界システム論」においてアジアが資本主義という「近代世界システム」に包摂された時期と一致する。その一方で「近代世界システム」に対する反システムである社会主義も、資本主義の犠牲となった東アジアにおいて受容されていく。その上で筆者は、資本主義と社会主義の対立であった冷戦は、アジアでは熱戦として展開され、その構造は今でもなお残存している。東アジアにとっては20世紀は未だに終わっていない点で、「長い20世紀」と言えるのである。

 最後に筆者は、歴史を見つめ直すに当たって、なぜ「政治史」という叙述をとるのかという点について「阿Q正伝」を例に説明している。東アジアにとって20世紀は、たとえ政治参加の自由はなくても、また政治参加への自由を求めなくても、政治そのものからは逃れられない時代であった。その上で筆者は、東アジアの20世紀を語る上では、政治的な動きの歴史つまり「政治史」を語る必要があると主張する。


<コメント>
 本書における、ガイド的役割(本書の目的、意義、各章の紹介)を果たしているのがこの序章である。本書の題名を素材として挙げながらの
分かりやすい論述が最大の特長だろう。なお、この本は共著であるが、この章の担当者の高い能力が感じられる。これから、読んでいく文献なので、まだ分からない部分はあるが、東アジア政治史を学ぶに当たって、既存の文献にない新たな分析視角を提供してくれるように思われる。本書全体の意義については、終章レビュー時に書きたい。



正直に言って、欠点らしい欠点は見あたりませんでした。あるいは、批判的に文献を読む能力が足りないのかも知れません(苦笑)

これを見て下さった方で、私若しくは筆者に疑問や質問、批判がある方はコメント欄に遠慮無く書き込んで下さい。私の修行にもなるので(笑)よろしくお願いします。それでは、しばらく睡眠の後、夕方から大学に行ってゼミに参加してきます!!

読んで下さってありがとうございました☆それでは♪


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今日はお疲れ様でした。
レヴューでは、シタン先生が面白かったと思われる点をコメントしてくださると、個人的には面白いです。

ちなみに、私は井竿論文では「国際協調」を疑問視するする議論が、面白かったことは読書会でも述べましたが実際そうだろうと、今回のシタン先生との議論でも確認したところです。

あとは、熊野論文でのアジア的なものとヨーロッパ的なものの相克という捉える視点です。そういう視点も持ちつつ研究したいものです。

以上、今日の議論の成果でした☆

今日はいろいろとありがとうございました!!自分では当然と思われることが相手にとっては疑問だったり、逆もあったりと、議論をするのはやはり面白いですね☆

レビューでは、より私見を交えたものにしていこうと思っております。言葉を選んでコメントします(笑)筆者の「国際協調」の捉え方に対しても何らかのコメントが出来たらと思っています。序章との関連性についても、コメントしますよ。文献の大切な評価基準ですから♪

コメントありがとうございました!!
レビュー頑張ります!!
ではではノシ
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