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『二十世紀の戦争と平和』レビュー(その4)

こんばんは、シタン先生です。


明後日は、沖縄県知事選があります。沖縄には「基地」という問題があるだけに、ここの結果は今後の日本政治を左右するものになるかもしれませんね。現在、自民党推薦候補者と野党の相乗り候補による一騎打ちが行われているようです。

こういうタイムリーな記事をもっと書いても良いのでしょうが、今回も入江昭氏『二十世紀の戦争と平和』をレビューします(マテ

我が道を行くシタン先生です(苦笑)

今回は第4章です。

では、いってみましょう。

入江昭『二十世紀の戦争と平和【増補版】』東京大学出版会、2000年。


第4章「1920年代の平和思想」

<本章の目的>
 比較的国際関係が安定していた、1920年代の思想を追う。


<本章の要約>
一、平和の基盤としての軍縮と通商
 実際に大規模な戦争がなかったこの時代には、平和の思想を発展させる機会があった。そして、その出発点はヴェルサイユ秩序であるのだが、これに問題があったのは前章で触れたとおりである(詳しくは、前日のレビューを参照)。従って、より包括的な平和の概念を模索する必要があった。その中で、1914年以前の平和思想(例:スペンサー的平和論)が想起された。そこから生まれたのが「戦争非合法化」論であり、具体化として「平和即軍縮という方程式」・「経済国際主義」という考え方が生まれる。当時は、経済発達と軍備の増強は矛盾したものと考えるのが大勢であった。

二、革命的平和論の消長
 社会主義国においても平和論が展開されたが、資本主義国のものと完全に別個のものであったとは言えない。例えば、パリ不戦条約にも署名したのである。これは、社会主義国家についても、当時は国際協調の観点から、ボルシェヴィキ政権と資本主義国家の共存の可能性が認められていたこと示す一つの事例である。また、ソ連は資本主義国家と同様に経済的国際主義の歴史的意義を認めていた
 一方資本主義国家は、この頃革命主義国家や反帝国主義国家に対して、穏健なナショナリズムを支持育成することによって平和を保つべきとの考え方を持つようになる。そして、この関係の軸となったのが経済発達の概念であった。このように、1920年代の特徴は経済的国際主義の概念が前面に打ち出され、帝国主義や植民地主義における経済面が強調された結果、包括的な平和秩序の概念が展開され得たということであろう。これは、スペンサー的理論を発展させ、平和を国際経済秩序と同一視し、さらにナショナリズムもその中に取り入れようとしたということであり、この見方は将来に繋がるものであった。

三、知的交流
 1920年代は経済主義的平和思想に加えて、思想・教育・文化等知的交流の面から国際連帯を深めることで平和の基盤を求めていこうとする動きも存在した。そして、その考え方の下でアメリカなどでは積極的な留学生受け入れがなされた。また、世界の文化がアメリカ化するという見方もあり、これが国際理解に繋がるのだとする考え方も出現した。ここでは、文化交流が平和に繋がるのだとする希望的観測を通じて、大衆文化の発達を捉えていた節がある。

知的交流に基づく国際平和:各国の指導的知識人が、国の代表としてでなく、インテリとして横の連絡をとり、世界の諸問題を討議したり意見を交換したりすることによって、国際理解を増進し、ひいては平和に貢献しようというもの(例:国際知的協力研究所)。

四、反平和主義
 しかし、平和思想の一方で否定的な見方も当時から存在した。その論議の大部分は、1914年以前に存在していた戦争論を継承したものである。例えば、ヴェルサイユ秩序になった後も「世界は依然として高度に政治的な状態にあ」り、「敵味方を分類」しているとする見方であるが、ここに見られるのは徹底した古典的国家論である。また、ドイツなどを中心に「当時の平和論理は所詮戦勝国や現状維持志向の国の利益を反映するものにすぎない」といった、日本にも似た国益概念が存在した。しかし、この後生まれた積極的な戦争論は、むしろ古典的な国家観や国益概念を超えようとした結果生まれたのである。その代表が「ファシズム」である。このように当時の見方としては、平和=国際主義、戦争=国家主義、といった構図が見えてくる。ファシズム国家もまた、国家のための戦争、英雄を美化するものであった。


<シタン先生の評価>
 基本的にこの時代の戦争・平和論は、資本主義国家・社会主義国家とも1914年以前の見方を継承、そして付加させたであることを示した章。このような考え方の要旨は分かったが、1914年以前の見方がどのように発展していったのかという論述は難解であった。また、知的交流に関する記述は、その例がアメリカただ一つであり、論証としてはいささか弱い感が否めない。

 さて、今回登場した知的交流ですが、現在の国際関係にはどの程度影響を与えているのでしょうか…。世界的にもてもテロの影響から留学生の受け入れが減った国もありますからね(アメリカとか)。また、受け入れたとしても、日本では交流がうまくいかず、留学生が帰国する時は反日になっているという指摘も聞かれますし…。こういった知的交流に関する本も読んでみたいものです。あとは、英語を勉強して、もっと留学生と接してみたいですね。


今回のレビューはこれで終了です。

締めの言葉が思いつかないのでこのまま終わります(笑)

今回も読んで下さりありがとうございました☆それでは♪


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二十世紀の戦争と平和
入江 昭
東京大学出版会
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テーマ : 歴史
ジャンル : 政治・経済

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